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若年層の「がん」

 最近、私達の身の回りに、若い人達の「がん患者」が増えていると、感じませんか?タレントさん達の有名人をはじめとして、知人の若者が「がん」に罹ったとか、「がん」で亡くなられた等の情報の頻度が、多くなってきました。
 高齢者は、免疫力が落ちてくるので、「がん」といえば、高齢者が侵される病気という印象ですが、実は、日本では、若い世代の「がん患者」が増加傾向にあります。
 健康先進国の欧米では、二次予防(早期検診)だけでなく一次予防に力を入れ、この数年で、15%近くがん死亡者数が減っているのに比べ、日本では、増加しています。一次予防とは、「がん」に罹らない、つまり「がん」の原因そのものを無くすことを目的とした予防のことで、極めて重要なのです。
 実は、一次予防は若い時からの生活習慣にかかわっているのです。人の身体は、約60兆個ほどの細胞から成り立っていますが、このうち、1%にあたる約6000億個が毎日死に、又、新しい細胞がつくられます。しかし、そのうち約3000個から5000個ぐらいのコピーミスがあり、つまり突然変異と呼ばれる現象で、「がん」に進展する可能性がありうるのですが、がん抑制遺伝子の働きや、がん細胞遺伝子を死滅させるシステム等などが巧妙に組み込まれていて、そのシステムを活性化させるのが一次予防なのです。つまり、「がん」の一次予防はがんの原因を取り除く根本的予防法です。
 しかし、その一次予防がうまく出来ていないと、がん細胞がついに誕生してしまうのですが、その時点では、検出は不可能です。検出できる大きさ(5ミリぐらい)になるのが、なんと10年から20年かかるといわれています。これが「がん」の怖さです。
 それを考えると、40歳代の「がん」は、20歳代から40歳代にいたるまでの生活習慣、つまり一次予防がうまく出来ていなかったことを意味しているのです。がん予防の本流は、「がん」になる原因を取り除く一次予防であることは明白なのですが、わが国の行政は、なぜ二次予防のみを強調して、がんの罹患者を減らす一次予防に目がいかないのか不思議に思っています。

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